2020年を迎えて

2020年を迎えました。今年は東京五輪があります。

私は、前回の東京オリンピック開催年1964年生まれです。母は産院のベッドで眠る生後間もない私と一緒に、東京オリンピック開会式の様子をテレビで見たそうです。自分が母親になったという思いも重なり、堂々と歩く日本選手団の姿に胸がいっぱいになったと話していました。

さて、昨年は、アンガーマネジメント研修登壇のご縁をたくさんいただきました。身に余る光栄でした。ご依頼いただきましたみなさま、誠にありがとうございました。また、アンガーマネジメント入門講座にいらしてくださったみなさま、足をお運びくださり、本当にありがとうございました。アンガーマネジメントが少しでもみなさまのお役に立てますことを心より願っております。

私は今年も、アンガーマネジメントをお伝えしてまいります。3月からは、
・アンガーマネジメント叱り方入門講座(90分・3,300円)
・アンガーマネジメントパワーハラスメント防止入門講座(90分・3,300円)

も開講いたします。ご興味がありましたら、ぜひご受講にいらしてください。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

価値観の反転

お母さま向けのアンガーマネジメント講演で、よく聞かれるのが次の言葉です。

「子どもを産むまでは怒ることなんてなかったのに、子どもを産んでからものすごくイライラするようになったんですよね。」

実は、私もそうでした。妊娠中までは良かったのですが、出産後から強いフラストレーションを常に感じるようになりました。理由は、仕事に時間を割くことができなくなったから。私は、「仕事こそ私のすべて。私から仕事を取ったら何も残らない。」そう信じていたのです。

しかし、最近、「仕事に時間を費やせないから」イライラしていたのではなく、「育児に時間を費やせないから」イライラしていたのではないか、と思うようになりました。もっと言うと、仕事を手放せない自分、私から仕事を取ったら何も残らないという強迫観念に苛立っていたのかもしれません。思い返すと、もうずっとずっと長い間、追い求めても追い求めても「理想の自分」を手に入れることができない不甲斐ない自分に苛立っていたような気がします。常に、焦燥感と飢餓感がありました。

今、私にとって、仕事は私の一部です。すべてではないし、私から仕事を取っても私は「私」です。アンガーマネジメントで、「このイライラはどこからくるのか?」を考える過程で、そのことに気づきました。私が私であるために、必ずしも仕事をする必要はないのです。「私は仕事をするべき」を手放して良いのです。だって、仕事をしてもしなくても、私は私なのですから。

価値観の反転。これは、費やす時間の問題ではなく、心の比重の問題です。アンガーマネジメントが、本当に大切なものは何かを教えてくれました。

怒りを癒しに

11月9日に母を亡くして、もうすぐ2ヶ月。「まだ」なのか「もう」なのか。泣き続ける日々ではなくなりましたが、つい、以前のように「これ、母が喜びそうだな、買って行こうかな」「このこと、母に話したら大笑いするだろうな」そんなこと考えては、それができないことを思い出して涙がこぼれてしまう。今は、そんな毎日です。

亡くなる前の3カ月間ほど、私は、神様にいつも腹を立てていました。

母は、いくつもの重い病気を抱えていました。限界まで認知症の父を介護し、父を施設にお願いした直後、大きな病気が見つかりました。痛かったはずなのに、苦しかったはずなのに、誰をも、何をも恨まず、日々の暮らしの小さなことに喜びを見つけて、母は前向きに懸命に生きていました。

母は、ただ一生懸命に生きているだけなのに。なぜ神様は、こんなにも母を苦しめるのか。もしできるものなら神様の肩を揺すって、「どういう了見で母をこんな目に遭わせるのか」と問い正したいような気持ちでした。

怒りは飛び火して、マナーやモラルに反する行為、他人を尊重しない態度、といったものに向かいました。このような怒りは、私の場合、「これを見過ごしてはいけない。みんなが迷惑する」「同じような思いをする人が二度と出ないように」などといった利他的な動機が前面に出てくるため、「自分が怒っている」とは気づけないまま、相手に正論で挑もうとします。アンガーマネジメントを知らなければ、色々なところで、私は取り返しのつかないことをしていたでしょう。

今もまだ、私の心の中は悲しみでいっぱいです。寂しさも、後悔も、罪悪感もあります。私は、怒りを感じやすくなっているはずです。

今、私のデスクには、母が若い頃の笑顔の写真がたくさんあります。母は、とても幸せだった。そう思うと、心がとても慰められます。自分を笑顔にしてくれるものを回りに置く。これもアンガーマネジメントから教わったことです。だから、悲しいけれど、寂しいけれど、とても癒されています。これが怒りとなって表出するか、癒しにつながるか。この違いはとても大きいと思う。アンガーマネジメントに、私の人生は支えられています。

認定心理士に

今日、公益社団法人 日本心理学会から「認定心理士認定証」が届きました。同封されていた「倫理規程」や、学会誌「心理学ワールド」を読んで、「心」に関する研修に登壇する人間としてのスタートラインにようやく立てた、そんな気持ちになりました。

認定心理士には以下の科目で申請しました。すべて放送大学での履修です。

心理学概論(’12) 
教育心理学概論(’14) 
心理学研究法(’14) 
心理統計法(’17) 
心理学実験1 
心理学実験2 
心理学実験3 
心理検査法基礎実習
認知心理学(’13) 
錯覚の科学(’14) 
生理心理学(’18) 
学力と学習支援の心理学(’14) 
発達心理学概論(’17) 
臨床心理学演習A 
臨床心理学演習B 
心理臨床の基礎(’14) 
心理臨床とイメージ(’16) 
心理カウンセリング序説(’15) 
認知行動療法(’14) 
乳幼児・児童の心理臨床(’17) 
思春期・青年期の心理臨床(’13) 
中高年の心理臨床(’14) 
精神分析とユング心理学(’17) 
人格心理学(’15) 
社会心理学(’14) 
交通心理学(’17)

アンガーマネジメントを伝えるにあたり、この知識は必ずしも必要ではありません。では、なぜ学んだのか? 理由は、知りたかったから。ただ、知りたかったから学んだのです。

パソコンインストラクター時代も同じことをしていました。WordやExcelを教えるのに、パソコンを解体してパーツの名前や働きを知る必要はありません。でも、私は何がどうしてこうなるのかを知りたかったのです。だから、パソコンを解体したり、逆に組み立てたりしました。私が心理学を学んだのも、それと同じです。何がどうなっているのか、心のしくみを知りたかった。それだけなのです。

今、やっとスタートラインです。これからも自分自身の怒りを通して、「怒り」と「心」について、深く考えていきたいと思います。55歳。まだまだ、これからです。

AMCSに認定

7月1日付けで、アンガーマネジメントコンサルタントに認定されました。これで、念願の「個人セッション(マンツーマン)」や「グループセッション」を行うことができます。

「怒り」の表現方法、その奥にあるもの、本当に伝えたいこと。自分の心にじっくりと向き合い、豊かな人生を見つけるお手伝いができたらと思っています。

「怒り」は、内なる自分からのメッセージです。内なる自分の声を一緒に聞いてみませんか?

できることを探す

母が腰椎圧迫骨折で入院しています。今月初め、6度目の手術を終えて退院した翌日でした。痛み、吐き気、目眩。「もう堪忍してもらいたい」母から聞く、初めての弱音です。

この6年。母は、誰をも憎まず、何をも恨まず、現実を受け入れ、出来ることに取り組んで朗らかに生きてきました。「1日1つ。今日は布団をあげられた。今日は苗に水をやれた。そう思うと、よし!って元気が出るのよ」

それなのに、なぜ母をこんな目に遭わせるのか。神様がいるなら、胸ぐらをつかんで問い質したい。私は今、神様に猛烈に怒りを感じています。

怒りは、エネルギーになります。母の病気は、私の力で治すことはできません。でも、苦しみを和らげる方法が何かあるはず。私は、怒りのエネルギーを使って母を癒す方法を探したい。負けないぞ。

小さな決意

今日は都内のパソコンスクールにてネットワークの講義。好きな科目なので教えるのが楽しい。でも、パソコンを教える仕事はこれで終わりにする予定です。これからはアンガーマネジメント1本に絞ろうかと。

なぜなら、頭の中が「アンガーマネジメント」でいっぱいだから。ネットワークの授業準備をしていても、頭に浮かぶのは「べき、今度はこの事例にしてみよう」とか「行動の前、イントロダクションをこんなふうに変えてみよう」とか、そんなことばかり。

約20年間、パソコンの講義に全力で取り組んできました。どうしたら難しい専門用語をわかりやすく、楽しく教えられるか、日々考え続けていました。精一杯やったと、胸を張って言えます。だから、今度はアンガーマネジメントに持てる力を注ぎたい。

あと一日。最後の生徒さんは、これからIT業界で活躍したいと頑張る20代の若者たちです。明日、真心をこめて授業したいと思います。

情報セキュアドに合格

2016年10月16日に受験した「情報セキュリティマネジメント」の合格証書が届きました。記念に、受験体験記をアップしました。
http://misystem.jp/exam/

昨年からアンガーマネジメントを伝えるようになった私にとっては、おそらくこれが最後の情報系資格です。

1994年10月に取得した日商ワープロ検定2級に続いて1級も取得、その後はMOTや初級シスアド、Webデザイン技能検定などなど、全部で24資格。資格名を見ているだけで、当時の様々な思い出がよみがえります。楽しかったな。

これから私は「心」の世界に足を踏み入れます。50歳でアンガーマネジメントに出会い、51歳から大学で心理学を学び始める。すべてはアンガーマネジメントのため。一日一日を大切に。これからも努力を続けます。

2017年を振り返って

2017年も、たくさんのご縁をいただき、アンガーマネジメントをお伝えすることができました。また、日本アンガーマネジメント協会の公募案件にも初めて採用していただき、埼玉県長瀞町にてアンガーマネジメントをお伝えいたしました。アンガーマネジメントをぜひ今後にお役立ていただければ、と願っております。

今年は、入門講座を月3回ペースで開講いたしました。受講者数は、毎回数名です。ビジネスとして成立はしていません。それは、研修講師として恥ずべきことなのでしょう。努力不足の面もあるのだと思います。しかし、私は、これからも90分のアンガーマネジメント入門講座を定期的に開講し続けます。90分で不安から安堵の表情に変わる、そこに意義を感じるからです。

一口に「怒り」と言っても、強さも、深さも、本当に人それぞれの「怒り」がありました。書籍でもない、動画でもない、生身の人間同士で同じ空間で怒りについて語り合うことの意義深さをこの2017年は非常に強く感じました。

来年は、週1回のアンガーマネジメント入門講座開講が目標です。夜間開催を増やし、仕事帰りに受講できるよう準備をしたいと思います。アンガーマネジメントを学ぶと、自分の怒りを知ると、生き方が変わります。来年、お会いできますことを楽しみにしております。

6秒で逆に怒りが強くなる理由

先日、あるインターネットの掲示板で「6秒待ったら逆に怒りが強くなった」という書き込みを見かけました。

アンガーマネジメントの6秒ルールは「反射」を防ぐことが目的なので、ついカッとなって怒鳴ったり、叩いたりしなければそれでOKなのですが、それでは納得できない方が多いようです。そこで今回は、6秒で逆に怒りが強くなる理由について、書いてみたいと思います。

6秒待ったことで、逆に怒りが強くなる理由。それは、頭の中で怒り続けているからです。

表面上は平静を装っていても、頭の中では「ありえない」「信じられない」「考えられない」「普通じゃない」「非常識」など、相手を責める言葉でいっぱいではないでしょうか。これでは、怒りの炎に、自分で油を注いで炎上させているようなものです。

誤解されている方が多いのですが、「6秒待つ」とは、6秒我慢する、6秒抑える、ではありません。「6秒間、怒りを頭から追い出す」です。

目の前にムカつくヤツがいるのに、どうやって追い出すんだ!と、たった今、お怒りの方もいらっしゃると思います。が、頭から怒りを追い出すことは、できます。人間の脳が一度に処理できる情報量には、限りがあるからです。

仮に、激昂するほどの強い怒りに襲われたとします。しかし、もしその時、地震などで自分の身体が大きく揺れたら、どうですか? 一瞬、はっ、としませんか?「あれ?地震?」「あれ?まだ揺れてる?」と状況を見極めようと集中しませんか? その瞬間は、自分の身を守ることが最重要課題になり、怒りは後回しになるのではないでしょうか。

アンガーマネジメントの6秒テクニックを使うと、「6秒間、怒りを頭から追い出す」ことができます。スケールテクニック、コーピングマントラなどなど。

6秒経過すると、脳内の「前頭葉」と呼ばれる「冷静な判断」や「論理的な思考」を行う部位が活動を始め、この怒りにどう対処すべきか冷静に考えられるようになります。前頭葉が働き始めたら「よし、ここは大きな声で主張しておこう」とか、「今回は見逃そう」「次からこうしてほしいと伝えよう」など、怒りをどう表現するか、選択することができます。

つまり、怒りにまかせて怒るのではなく、自分が「どう怒るか」を決めて「怒る」ことができるのです。そして、それこそがアンガーマネジメントのめざすところでもあるのです。

6秒で逆に怒りが強くなるのは、待っている間に怒っていることを考え続けてしまうから。それを防ぐために、怒りを頭から追い出すアンガーマネジメントのテクニックが有効です。